じいさん、あなたいい人だったのね
じいさん。私の祖父である。
子どものころは、なんか変なじいさんくらいにしか思っておらず、
夕飯にいつもじいさんだけ刺身を食っており、
インスタントラーメンの麺を猛烈にふやかしてから食べるのが好きらしい、
よくわからん人であった。
私は孫なので、ほどよく可愛がられていた。
彼は寡黙であり、喋っても使うのは、乱暴な言葉が多かった。
一緒に生活していると、
おや、じいさん、あんたいい人なんじゃないの。
と思うことが多々あった。
情に厚い人と言うのは、家族で誰も口にしたことはなかったけれども。
そんなじいさんが、この前、もらしていた
「おまえ、赤ん坊のとき、おんぶしても泣きまくって寝えへんかった。あの時は、おいらもまいっちゃったよ~。」
とのことだ。
ほう・・・?
じいさんが、赤ん坊の寝かしつけ。
まあ、なんか、私にとってじいさんは、
かっこいい人のモデルであるらしい
ということがわかった今年の夏であった。